夜に星を放つ
コロナで2人でずっと缶詰め生活をしていて、全く喧嘩をしなかったことが嬉しかった。
のに。
とうとう今晩台風が来た。我が家にも。
来なくてよかった。
楽しく穏やかにいたかった。
私は仲直りしないととてもつらくて、ここに語彙を持たずに綴るとまるで薄まってしまうのだけれど、しかしどうしようもなく本当につらくて耐えられない。
喧嘩したまま嫌な雰囲気のままその日が終わるなら大地震がきたほうがまだ耐えられる。
本当にかなしい。私にとったら世界の終わり!70年前の東京大空襲のよう!(なんて不謹慎!)
とにかく一大事だということなのだけれど、とにかく伝わらない。
「あなたはおかしいよ」
投げやりの審判に槍(やり、と読むらしい)が刺さってしまい死んでしまったというニュースを思い出すほど、胸をつらく刺すような言葉。愛している人にこんな言葉をいただいて、「うん。もう夜遅いしとりあえず寝るか…」なんて思えるものか!!
私は、とにかく悲しくて結局朝の5時になっても眠れずに今日読了した小説を手繰って悲しみをしのぐしかない。手でページを手繰った時の「カサ」と「パサ」の間のような音だけが今の私を見ていてくれているのだ。カサとパサの間を、文字にするならなんと書くべきだろう?いっそのこと新しい擬音を作って、今文化の発展が私の手によってなされたら!?なんて、本気で思い上がるのも、ひとつの凌ぐ技である。
夜に星を放つ とは、暗闇のような生きにくい日々だけど、確かにあなたを照らす小さな光は、あるからね。という意味なのだろうとご名答。
わたし、考える力ある〜!
考えること、やめられない。
私はわたしのままで、
怒ったりしないで。
とても悲しいんだよ。
軽井沢 〜行き道のこと〜
7月は君と軽井沢を訪れた。
どれだけ遠回りしても、私たちは必ず手を取り合って素直に愛し合える。それにしても、軽井沢へ向かう初日はなかなか遠回りしてしまった。予定には随分と遅れて、家の鍵を閉めたのは夏の日が落ちる少し前といったところだった。
東京駅、私が「食べたい!」と張り切ったので2人で駅弁を買った。新幹線を待つ地下のホームではぼうぼうと大きな風が吹いていた。滅多に旅行に行けなかった私は、君との旅行にとても張り切っていたので、こっそり拳を握っては心の中で「ぼうぼう!ぼうぼう!」と風と共鳴してこれから始まる非日常に身構えていた。とてもわくわくしていた。
私は夏弁当、君はしゅうまい弁当を食べた。
新幹線に乗るのは好きなので(春、君と新幹線で京都を訪れたからだ。)、軽井沢へ1時間弱で着いてしまうことはなんだか少しおしい気持ちだった。
新幹線の中は涼しくて、静かで、左隣には君がいて、それはとても快適だった。私は窓の外であっという間に移り変わっていく景色を逃さないように、時には真剣に目でぎゅっと景色を凝視してみたり、気がつくとのんびりとした気持ちでまったく別の考え事に気を馳せていたり、そのことに気がついてまた慌てて逃すものかという思いで景色を睨んだりして過ごした。成果を報告したくて、iPhoneで地図を開いて「もう大宮だよ」と君に教えてあげたりもした。君は相変わらずカメラを構えたり、これまた相変わらずうたた寝をしたりして過ごしていた。
君とは、どこかへ向かう、というだけでも十分に楽しいのである。今この旅の行き道のことを振り返っていて、あらためてそう感じたのだ。
またどこかへ旅に出よう。必ずそうしたい。
■
だいすき
愛って
カレンダー何枚めくっても、君といたい
君といるとしあわせなんだ
君に包まれて眠る夜と、隣で君が寝ている朝なら
いつまででも繰り返していきたい。
そんな日々を、日常と呼べるしあわせが
今も左手できらきらと光っている。
夜、朝、夜、朝、
君がくれた輪っかが、
わたしの指で、わたしのこころで
きらきらとひかる
愛ってさ
君のことだったんだね。
0709
この宇宙をさまよい、ちまなこになって探したとして、君の腕の中で眠ること以上の至福など、私にあるだろうか。
君の腕に包まれて、君の首や胸に私の鼻をこすりつけて、ああ今日もだいすき、と、心で何度もとなえる。
それ以外のぬくもりを
安心を
喜びを
幸せを
私は知らない。知らないし、いらない。
子供の頃、だいすきなおじいちゃんの家に泊まったときに眠った布団の中、今思うと、あそこは夢のように幸せな場所だった。
それを思い出すことができたのは、君が私にまた夢のように幸せな場所をくれたからだろう。しかし君はポラリス、これからも続く私の夢なのである。
君と言い合ってケンカして仕事へ向かう電車の中でも、私の帰りたい場所は君の腕の中なんだ。
私の居場所は、君の腕の中って
思っても
信じても
いいかな。
次君がまたその腕で包んでくれたら、勇気を出して聞いてみよう。
君は、ポラリス
君は私のポラリス。
カレンダー
30歳の君も、
35歳の君も、
40歳、50歳の君も、
80歳の君も。
ああ、すごく楽しみだ。
となりに座っている私はどんな私だろう
今よりずっとずっと、君のことよく知ってる私を、君がどんなふうに頼もしく思って甘えてくれるだろう。
ずっと一緒にいたい、な。
知っていた?
わたしは君よりも、柔らかく静かな夜が好きなんだよ。
君はわたしよりも、穏やかに晴れた昼間が好きなんだよ。
だから私たち、いつまでも好き同士なんだよ。
知っていた?
わたしはずっと、気がついていたよ。