はるかぜの愛慕録 

君に馳せる、いくつもの愛

 

なんでこんな時まで足臭いのよ!と言ったわたしに、君が吹き出して笑ってしまった。

 

君が不器用で1番辛いのは君だよねと抱きしめた、包んだ肩は少し震えていた。

 

君とはずっと一緒にいるんだろうな、君の意地と甘えの狭間に優しく触ると、そんな確信が私の胸に根付いていることを改めて知るんだよ。

 

ケンカしてても食べないと言いながら、いつも最後はお皿が空っぽになっていかぎり。

君が本当はただ抱きしめてほしいこと、わたしが知っているかぎり。

 

あなたはきっと、わたしに抱きしめてもらうために生まれてきたかな。

わたしはきっと、あなたを抱きしめるために生まれてきたんだね。