はるかぜの愛慕録 

君に馳せる、いくつもの愛

夜風の中でベンチに座って

薄暗い紺色の中で私たちは少しだけ街灯に照らされて、

 

君は飲ませてもらいたそうにわたしが差し出したペットボトルを一瞬見つめたのを、わたしは見逃さなかった。

こんな時までー、笑

 

こんな時までわたしに甘えたくて溶かされたくて目を潤ませる君と、こんな時までそのことに必ず気がつくわたし。そんな2人がベンチに座っていた。

 

 

 

足場が悪くて、昨日私たちは手を繋いだ

足場が悪いから、繋ぎたい手を繋ぐことができたよね。

 

行こう。また。2人で。